「家族をどう思っているんだ」という台詞について

清史郎は娘を思う気持ちがあっても、高飛車なもの言いをしてしまう男。親って、親子でない関係なら「いいよ」「やってごらんよ」と言いたいところでも、将来を危惧する言葉を並べ立ててしまう。親は自分でもなぜそれを言ってしまうのかわからないところがある。

劇中には「家族をどう思っているんだ」という父の台詞がありました。家族について、僕自身は正解がないと思っています。それぞれがそれぞれのやり方でやるしかない。どこかの誰かが指標を示してくれたとしても、「こうあらねばならない」と思い込まないほうがいいと思うんです。

型にはめちゃうと子どもも親もプレッシャーがかかってしまうし、お互い言ってはいけないことを言ってしまう。親も子も唯一無二の生き方を自分で探していくしかないんじゃないでしょうか。

自分の息子に対しては楽しい人生だったらなんでもいいと思っています。この映画を観た方には、家族の存在を身近に感じて、優しい気持ちになっていただけたら嬉しいですね。

(C)2023「バカ塗りの娘」製作委員会

映画『バカ塗りの娘

9月1日(金)シネスイッチ銀座ほか全国公開

出演者:堀田真由/坂東龍汰 宮田俊哉 片岡礼子 酒向 芳 松金よね子 篠井英介 鈴木正幸ジョナゴールド 王林/木野 花 坂本長利/小林薫

監督:鶴岡慧子 脚本:鶴岡慧子 小嶋健作

原作:高森美由紀「ジャパン・ディグニティ」(産業編集センター刊)

配給:ハピネットファントム・スタジオ
(C)2023「バカ塗りの娘」製作委員会

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