ウサギ肉のマスタード煮込み。このテーブルセッティングは息子が無頓着に置いたのをうっかりそのままに。(写真:『フランス・ブルターニュで見つけたお金をかけない豊かな暮らし』より)
1982年、年5週間(年間30日間)の有給休暇を法制化したフランス。有給取得率も100%に近いと言われるほど高く、「バカンス大国」として、国民は豊かな暮らしを謳歌している印象があります。一方、フランス・ブルターニュ地方で生活しながら、田舎暮らしをブログで発信しているのが旅行ジャーナリストのシャルバーグ八千代さん。八千代さんいわく「フランス人の日本文化への関心は本物」だそうで――。

保守的なフランス人

フランス人は、自分たちの言語や文化に対してとても誇りを持っていると同時に保守的です。簡単に迎合したり、真似をすることはありません。

いい例が、世界的に普及している英単語について、わざわざフランス語に置き換えたり、フランス語読みにしたりすることです。

例えば、身近な英語であるアイロンは、日本でもアイロンですが、フランス語だと男性名詞でフェル・ア・ルパサゥ(fer a repasser)となります。フライパンは女性名詞で、ポエル・ア・フリル(poele a frire)となり、私にとってはかなりややこしい単語です。

コンピュータ用語やiPhone などの商品名は、さすがにそのまま使っていますが、それに不満な人々もいます。