縦断面図は縮尺もさまざま
いわゆる縦断面図は「線路図」「線路縦断面図」「線路一覧略図」などと呼び名が何種類かあるようで、縮尺もさまざまだ。
大きな縮尺(たとえば平面で2500分の1)のものは、高架橋の各橋脚の基礎がどこまで埋まっているかを示すほどの詳しさで、これに対して運転士さんなどが携帯する略図はコンパクトだ。
ここに紹介したのは後者に分類される『新幹線線路一覧略図(東京~新大阪)』で、全線515.35キロが一冊にまとめられている。
国鉄新幹線総局施設部が昭和48(1973)年に発行したもので、おそらく元乗務員かその遺族が古書店に出したのだろう。
縮尺は横(平面距離)が5万分の1で、縦(高さ)は1000分の1。縦横の縮尺が異なるのは、実際の線路が側面から見ても肉眼で上り下りが区別できないほど緩いので、縦の高さを50倍に拡大することでわかりやすく表示するためだ。