腹腔鏡の名医
同院には「きずの小さな手術センター」というフロアがあるうえ、同女性医師によると、婦人科部長の羽田智則医師は「腹腔鏡の名医」として婦人科のお医者さんの間でも有名な方だとか。
そんな「四谷メディカルキューブ」を訪ねたのが今年5月のことでした。
羽田医師は物腰が柔らかで、患者が話しやすい雰囲気を一瞬で作ってくださる方でした。気が付くと私は、30代半ばから40代半ばにかけて10年間、不妊治療をしていたけれど出産には至らなかったことをスラスラ話していました。
すると羽田医師は「一度も?」と私に出産の回数を確認。その言い方が「そんなはず、ないんだけどなぁ」という物言いだったことに私は心から救われました。この先生にもっと早く出会っていたら、私は無事出産できたのかもしれない…とも思ってしまいました。
続いて渡されたのは「子宮全摘手術を受けられる方へ」というリーフレットでした。
実は自分の中ではその瞬間まで筋腫のみを除去するものだと思っていました。先生方の説明が足りなかった? いえいえ私の理解が足りなかったのだと思います。
あ、そうなんだ……と少なからず驚きましたし、特に東洋系の複数の医師から言われ続けてきた「必要のない臓器なんて、ない」「私の患者さんでも子宮を全摘して体調が良くなった人と、逆に体調が悪くなった人の確率は半分半分」という言葉が頭をよぎらなかったといえば嘘になります。
でも、すぐに決意が固まったのは、羽田医師との“相性”というか、このお医者様に執刀していただけば“大丈夫”という勘が働いたのだと思います。