サークルでの出会い

お仕事は?

「アパレルメーカーです。洋服関係が好きでしたし、高度成長期の真っただ中で、将来性のある仕事だと思えました」

『男と女:恋愛の落とし前』(著:唯川恵/新潮社)

その後大流行となったDCブランドブームが懐かしく思い出される。私も若い頃にはお世話になった。

仕事は楽しかったですか?

「ええ、とても。やはり仕事って楽しくないと続けられませんね。だから娘たちにも子供の頃からよく言い聞かせてきました。楽しいと思えることを仕事にしなさいって。おかげで娘たちも今の仕事を楽しんでいるようです」

ご結婚は?

「26歳の時です。夫は大学の2年先輩で『広告研究会』というサークルで出会いました。結構目立つ人で、女の子たちからも注目される存在だったから、最初は何て言うか、ちょっと浮ついた男に見えたんですけど、話しているうちに頭の回転もいいし、将来のこともきちんと考えていることがわかって、交際が始まりました。交際6年の結婚です」

モテ男だったのですね。周りからの嫉妬もあったのではないですか。

「あったかもしれませんけど、あまり気にならなかったですね。私も今はすっかりおばあちゃんですけど、これでも若い頃はかなりモテましたから、そこのところはお互い様ってことで」

ジョーク混じりに仰ったが、確かに今もお綺麗である。