音楽は「今の自分を表現する場所」
子どもの頃から歌うことが好きで、よく歌っていました。お風呂で歌うとリラックスできるしエコーもかかるので、当時からそれが習慣で、歌は自然と自分の中にあるものでした。それが仕事になったことで、緊張して固くなってしまった時期もあります。でも今は、子どもの頃のように伸びやかな気持ちで歌おうと思っていて。だから最近は、あえてお風呂でよく歌うようにしています。その感覚を覚えておけば、ライブやテレビ番組で歌う時にも喉が詰まらないんです。
私は女優業も長く続けていますが、お芝居はいつどんな役に出会うかわからないので、役に出会ってから自分の中でいろんなことを深めていって、役に近づく感覚で演じています。
一方で、音楽は「今の自分を表現する場所」だと思っていて。昔のアルバムを聴き返してみると、当時の自分の姿が見えてくる。自分の足跡を残してこれたという意味でも、これだけコンスタントにアルバムを出し続けてこられたのは、すごく幸せなことだと感じています。
女優の仕事をここまで長くやれたのも、音楽という表現活動があったからこそで、どちらか片方だけではこんなに長く続けることはできなかったと思います。女優業と音楽業の仕事配分における微妙なバランスは、自分で計画しているものではなくて。いろんなご縁があって気づいたらここまで来ていた、というのが正直なところです。