「一つのことを教わったら、《こんなこともできるかな?》と応用しましょう。すると、どんどん上達します」

シニアがデジタルを使って交流できる場を

私は講演などでよく、「デジタル上手は教わり上手」とお話しします。7月に出した本にはシニアのためのヒントを詰め込みましたが、実際に使ってみてわからないことは人に教わるのが近道です。

教わり方のコツは、まず「怖がらずに触ってみる」こと。小さい子どもは、遊んでいるうちにデジタル機器の使い方を覚えてしまいます。多少いじってもスマホはそう簡単には壊れませんし、うまくいかない時は一度電源をオフにして、またオンにすれば、元の状態に戻ります。

操作方法がわからないなら、グーグルなどの検索サイトを調べてみましょう。今はチャットGPTに頼るほうが文章で教えてくれるので楽かもしれません。

まずは実際に操作をして、それでもわからなかったことだけをピンポイントで詳しい人に質問すると、聞かれた側も答えやすいのです。教わったことはその場でやってみる。間違ってもいいので、教えてくれる人の前で確認しながら操作すると、「なるほどこうなのね」と納得して、理解が深まります。

そして意外かもしれないけれど、「先生が教えた通りにして終わりにしない」こと(笑)。一つのことを教わったら、「こんなこともできるかな?」と応用しましょう。すると、どんどん上達します。

スマホ教室で、地図アプリの使い方を教わる時。「家からこの会場までの経路を調べましょう」と言われたら、「じゃあ隣の県に住む息子の家まではどうかしら」と試して遊んでみる。何ごとも、楽しく学べば覚えるのも早いものです。