「シェフ特製ふかひれ姿煮込み」と「本日の香港点心3種盛り合わせ」。手前から、金箔をつけた“ふかひれ入り海老蒸し餃子、”小さな鮑の煮込みをトッピングした“松茸入り鮑シュウマイ、”竹炭入りの皮で包んだ黒い“トリュフとキヌガサタケの蒸し餃子。”点心の内容は、季節や日によって変わる

 

いまどきの広東料理を銀座で

伝統の広東料理をベースに置きながらも、そこに現代的なニュアンスを取り入れ、“まだ誰も見たことのない新しい料理”を提供していきたい──それが、ここ銀座「嘉禅」のコンセプト。“新広東菜”と銘打つ所以でもある。

「トリュフやキャビアを使ったり、和皿に盛るなど、ところどころにイノベェーティブな要素を加味してはいますが、広東料理の王道は決して外さないよう心がけています」。そう語る簗田(やなだ)圭シェフのスペシャリテであり、思い入れの深い食材の1つがご覧のふかひれだ。

その贅沢な味をランチで楽しむなら、点心や広東風蒸し魚、アワビの炒め物など内容も豪華な限定ランチコースがおすすめだ。夜は1万円以上という内容を、8000円で味わえるのはランチならではだろう。簗田シェフ曰く「広東料理の上湯(シャンタン)と上海料理の白湯(パイタン)のいいとこ取りをしたスープで煮込んだ」ふかひれの姿煮込みは、重すぎず、あっさりしたなかにもふくよかなコクが広がるソースが美味。コラーゲンもたっぷりだ。

「トリュフ香るベジタブルチャーハン」。日本米7割にジャスミンライスを3割ほどミックスし、パラリとさせながらも、しっとりとした食感を出している。すべて8000円のコースから。内容は季節や日により変わる

 

また、前菜がわりの点心も、“トリュフとキヌガサタケの蒸し餃子”や定番の海老蒸し餃子にふかひれを忍ばせた“蝦餃”など、一ひねりしたアイテムが興をそそる。