最近のアメリカではテクノロジー業界を中心に大規模な人員削減が起こり、リストラは今も続いていると言われます。そのようななか「会社に身を任せて生きていくのは危険。必要なのは、自分が勝てそうな<場所取り>をすること」と話すのは、リクルート社の初代フェローを経て教育改革実践家として活躍する藤原和博さん。今回は、藤原さんの新刊『どう生きる?――人生戦略としての「場所取り」の教科書』より「良い会社、悪い会社を見極める3つのポイント」について紹介します。
「社員皆経営者主義」のリクルート
私が大学卒業後、リクルートに入社した理由は、リクルートでアルバイトをしていたからです。
アルバイトなのに、大きなエネルギーをもらえたのです。
リクルートの最大の特徴は「社員皆経営者主義」です。
アルバイトに至るまで情報を開示し、誰もが経営者のように仕事やシステムの改善について考え、発言し、しばしば改善を実行できました。
たとえば新規事業は、新規事業開発室が行うのではなく、RING(Recruit Innovation Group)コンテストに参加したグループで、入賞すればできます。
予算がつき、人事も行われ、その事業を主体的に自分たちで実行できたのです。