NHK大河ドラマシリーズや映画など、様々な形で現代まで語り継がれてきた日本の歴史。しかし、日本博識研究会によると「中学や高校で学んだ日本の歴史の常識は大きく変わっている」そうで――。そこで今回は、日本博識研究会が日本史の「新常識」をまとめた著書『あなたの知らない日本史の大常識』から「源義経=ジンギスカン(チンギス=ハン)説」についてご紹介します。
源義経=ジンギスカン説はトンデモか?
義経=ジンギスカン説を検証する。
ただし、ここではトンデモ説として頭から否定するのではなく、可能性がまったくゼロなのかを確認してみたい。いままでの常識にとらわれていたら、新説はすべて否定されてしまうからだ。
そこで、まず、基本的なことを確認しておこう。
義経とジンギスカン(ここからは通常使われるチンギス=ハンとする)の年代が重なっているかどうか。
定説では義経の生まれは1159年で、死亡は1189年となっている。一方、チンギス=ハンは1162年生まれで、死亡が1227年。時期的にはピッタリ合っている。
そして、義経が平泉を脱出したのが1189年で、チンギス=ハンが蒙古(もうこ)を統一したのが1206年、この間17年。これも時間的には可能な範囲だろう。