子どもをお風呂に入れてから、六本木に飲みに
まあ、今でこそ、息子たちの子育てについて偉そうなことを言っていますけど、長男が生まれた頃は、独身時代と変わらない生活をしていました。結婚後、急につきあいが悪くなり、「あいつ、変わったよな~」って言われるのはカッコ悪いと思っていたから。だから、赤ん坊の頃の長男は僕にあんまりなついてくれなくて……。(笑)
たまに家に帰って来るおじさんみたいに思っていたのかもしれません。でも、2人目が生まれたら、妻も子育てが大変になる。さすがに自分も何かしなきゃと思い、仕事が終わった後はまず家に帰って、子どもたちをお風呂に入れて寝かしつけるところまでやってから、六本木で飲んでいるみんなのところに駆けつけていました。そこまでして飲みに行かなくてもいいっていう話ですけど(笑)、そこで家に籠ってしまうのも、なんだか負けたような気がしちゃったんですね。
ところが、3人目、4人目が生まれたら、僕もフル稼働しないと手が足りない。長男のときは、ベビーバスを使ってちまちま沐浴させていたのが、次男以降は、お風呂に入れるのも両手に1人ずつ抱えて湯船にジャボンと入れて。三男、四男は年子だったので、出かけるときに使うベビーカーも2人乗り。妻1人じゃ買い物にも行けませんからね。でも、家族みんなで出かけたり食事に行ったり、「家族がいつも一緒」っていうのが僕は好きだったんですね。
そして、今は大変だけど、この時間はそんなに長くは続かない。僕だって15歳で親元を離れているので、そのうち、息子たちは家を出ていってしまうだろう。そう考えたら、息子たちと一緒に過ごせるのも今のうちだと考えて、男の子4人と毎日ワチャワチャしながら30~40代を過ごしていたような気がします。もちろん、子育ての大半は妻が頑張ってくれていたので、息子たちにしてみれば、僕は父親というより気楽につきあえる友達くらいの感覚だったのかもしれません。