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うなぎの完全養殖って?
うなぎは仔魚(しぎょ)、稚魚、成魚と成長していきます。国内で流通しているうなぎのほとんどは、漁師が捕獲した稚魚「シラスウナギ」を養殖したものです。
しかし、シラスウナギの漁獲量は減少傾向にあり、このままでは将来的にうなぎが食べられなくなる恐れがあります。
そこで現在研究が進められているのが、うなぎの「完全養殖」です。これは人工授精を行って孵化させた仔魚を育て、次世代につないでいくというもので、実用化できれば野生のシラスウナギを捕獲する必要がなくなります。
うなぎの完全養殖を巡っては、2010年に水産研究・教育機構が、2023年には近畿大学が成功しています。
さらに7月4日には、水産庁が完全養殖の実用化に向けた研究成果の発表を行いました。現時点では天然のうなぎよりも生産コストがかかっている状況だそうですが、引き続きコスト削減に向けた研究が進められているといいます。
このまま順調に研究が進めば、近い将来、うなぎを気軽に食べられる時代が来るかもしれません。