自分なら絶対選ばないようなデザインもあるが、そこも面白い。(写真:『TAKASU TILE 自分をHAPPYにする暮らし方: 家づくり、畑仕事、日々の料理、おばあちゃんとの時間』より。以下すべて)
総務省が公表した「住民基本台帳人口移動報告」によると、2023年の東京都の転入超過数は6万8285人だったそう。このような状況のなか、愛知県額田郡幸田町出身の映像作家・高須亮佑さん(「高」は正しくは「はしごだか」)は、100年続く家業の瓦屋「高須製瓦」の屋号を引き継ぎ、自身のYouTubeチャンネル「TAKASU TILE」で田舎暮らしを発信しています。そこで今回は、高須さん初の著書『TAKASU TILE 自分をHAPPYにする暮らし方: 家づくり、畑仕事、日々の料理、おばあちゃんとの時間』から、一部を抜粋してお届けします。

悟さんの人柄

2018年、祖父の悟(さとる)さんが亡くなった。85歳だった。

昔気質の瓦職人で、頑固なところはあったけれど、働き者で人望が厚く、威厳があった。

未だに祖母の美江子さんが「夕ごはん食べたら、いっつもすぐにどっか行ってしまうでな」とこぼすほど、交友関係が広く、ゴルフに盆栽と多趣味な人だった。幸田文化協会の会長も務めていた。

悟さんが初めて美江子さんの家に来たときは、スーツではなくブーツを履いたカジュアルな服装で、バイクに乗って登場したのだとか。

美江子さんいわく、「そこにグッときちゃった」そうだ。