厚生労働省が公表した「令和4年 国民健康・栄養調査」によると、1日の平均睡眠時間は、6時間以上7時間未満の割合が最も高いそう。そのようななか、上級睡眠健康指導士・角谷リョウさんは「睡眠不調を招くのは、日本人であるがゆえだったり、日本が睡眠にあまりにも適さない環境にさらされていることだったりが大きな原因」と語っています。そこで今回は、角谷さんの著書『超熟睡トレーニング: 15万人の“日本人”のデータを集め、睡眠改善をしてきた「上級睡眠健康指導士」だけが知っている』から一部引用、再編集してお届けします。
日本の一般的な照明器具だと、目が覚めてしまう
スムーズな入眠には、寝室を眠りやすい場所にする工夫も欠かせません。
そこで寝室の刺激を減らして、眠るのに最適な場所に作り変える方法を紹介していきましょう。
眠りを妨げる大きな要因に光があります。
そこでまずは光を制御するため、電灯の明るさを下げる工夫をします。
下の図を見ていただくとおわかりのように、200ルクスの明るさだと睡眠ホルモンであるメラトニンが抑制されることはほとんどありませんが、500ルクスだと、1時間浴びるだけでメラトニン分泌が6割ぐらいにまで抑制されてしまうというデータがあります。