物語を読みたい!と祈った文学少女
『源氏物語』にあこがれて、キラキラとしたヲタ活に勤しんだ10代から、大人になるにつれ経験していく、大切な人の死、仕事、結婚、家族などの現実、そして後悔と懺悔の日々を送る晩年までを綴った、菅原孝標女の『更級日記』。この名著を、人気イラストレーター小迎裕美子さんがユーモアたっぷりに描く、『胸はしる 更級日記』より一部を抜粋して紹介します。

一心不乱にぬかづいて…

あづま路の果て、常陸の国よりも、もっともっと奥の方で育った、野暮ったい娘。それが私。

13才のムスメは、世の中に物語というものがあると知りました。