
1960年代から80年代に流行したポップスや歌謡曲を歌って踊る楽しいプログラム、ヤマハの「青春ポップス」が、今、巷で大人気。今回、この「青春ポップス」を体験したのが、2024年「君の王子様」でメジャーデビューしたSHOW-WAのメンバー、寺田真二郎さん、青山隼さん、山本佳志さん、向山毅さん、井筒雄太さん、塩田将己さんの6人。秋元康さんプロデュースの結成コンセプトは「昭和歌謡・昭和ポップスを現代に」。
「青春ポップス」プログラムと「SHOW-WA」の初のコラボレーション。どのような化学反応が起こったのだろうか。
(構成:吉田明美 撮影:藤澤靖子)

まずはウォーミングアップから
目黒にあるヤマハの教室を訪ねたSHOW-WAの6人は、いつもの赤い衣装でさっそくレッスン室の扉を開けた。この日、教室で待ち受けていたのは、男性2人を含む8人の会員。メンバーの登場に思わず「きゃ~」という声が上がる。総勢14人が交互に座り、落ち着いたところでまずはじっくりとウォーミングアップ。
スクリーンに映るお手本の映像に合わせて、両腕を頭の上にあげ、胸まわり、背中まわりをほぐすストレッチが始まった。ファシリテーター(ヤマハ講師)の乙黒朱先生の「いいですよ~」の声が響く。続いて発声練習。SHOW-WAのメンバーの「♪ハッハッハッ」「♪ん~ん~」など大きな声に刺激されて、周りも声が一段と大きくなる。

身体も温まり、喉も開いたところで、いよいよ課題曲へ。「青春ポップス」のレパートリーは100曲以上。この日は、1983年に大ヒットしたあみんの『待つわ』を歌うプログラムだ。
スクリーンにはAメロ、Bメロなどのセクションが細かく表示されており、自分が今、何を練習しているのかを意識できるようになっている。まずは全曲通して歌うと、すでにリズムに合わせて自然に身体が動く人も。続いてAメロのメインメロディの練習。次にハモリパートが示され、みんなでハモリパートを歌う。もちろん、ハモリパートが難しいと思ったらメインパートを歌ってもいいし、歌えるハモリ部分だけ参加しても。自由に楽しんでOKなのだそう。

メインメロディとハモリを一通りマスターしたら、次は振り付け。お手本となる映像を見ながら動く。難しいパートでは、乙黒先生から「ゆっくりでいいんですよ。誰もほかの人のことは気にしていないので。」と声がかかる。丁寧に何度か繰り返すうち、皆さんの動きがスムーズになっていくのがわかる。

コミュニケーションタイム(休憩時間)には、水分などを摂りつつ、SHOW-WAのメンバーと会員の皆さんが楽しそうに交流する様子も。曲について話したり、始めたきっかけなどで話に花が咲いたよう。練習再開後は、イントロやエンディングの振り付けも練習して、教室の熱気がますます高まっていく。SHOW-WAのメンバーたちも合間に自主トレに励んでいるのがほほえましい。それぞれがマイペースにハモリをマスターし、ステップもつけて完成が近づく。
最後は、ヤマハ講師の栗原陽子先生の生のエレクトーン演奏に合わせて、みんなで歌ってハモってステップを踏む。今日のプログラムの集大成である。イントロではみんなが後ろ向きからスタート。画面をちらちら見ながらも、その表情は真剣。メインパートでもハモリパートでも、自由に好きな方を歌うのが「歌って踊れる青春ポップス」の流儀。
後半に入ると笑顔も見えてきた。いよいよエンディングから最後の決めポーズ!曲が終わると自然に大きな拍手――。SHOW-WAのメンバーと会員の皆さんが一体となった瞬間の笑顔は、達成感にあふれていた。
