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「働き方改革」が広がり、労働環境はここ数年で急速に変化しました。そのようななか、「今、管理職として働くということが、『罰ゲーム』と化してきている」と話すのは、パーソル総合研究所 主席研究員/執行役員シンクタンク本部長の小林祐児さん。そこで今回は、日本の管理職の異常な「罰ゲーム化」をデータで示し、解決策を提案する小林さんの著書『罰ゲーム化する管理職 バグだらけの職場の修正法』より一部を抜粋・再編集してお届けします。

組織フラット化による管理職ポストの減少

この数十年で、日本の雇用社会は大きく変わりました。まず、管理職の「数」です。

バブル崩壊以降、日本企業が行った施策に「組織のフラット化」があります。旧来のピラミッド型組織を平らにし、階層を減らし意思決定を速くしよう、というものです。

階層が減りますから管理職も減り、結果的に管理職一人当たりの部下の人数は増えることになります。

実は、管理職の数の推移を統計上で正確に調べるのは極めて困難です。