(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)
年齢とともに心と体が変化していくことに、悲観的になってしまっている人は多いのではないでしょうか。しかし、ビューティ・ライフスタイルデザイナーの藤原美智子さんは、「自分らしさは変わっていくもの。大人だってどんどん自分を更新しよう!」と前向きに語ります。今回は藤原さんの著書『何歳からでも輝ける秘訣』から一部を抜粋し、再編集してお届けします。

体をゆるめると、気持ちもラクになる

体と心はつながっている――誰もが一度は耳にしたことのある言葉だと思います。私ももちろん知ってはいましたが、「やっぱり体と心はつながっているんだ!」と完全に腑に落ちたのは、42歳のとき。そこから私は変わっていきました。

子どもの頃から体が硬かったし、そのうえヘア&メイクアップアーティストになってからは、体をひねった状態でモデルにメイクをする日々。その不自然な姿勢によって、体はさらに硬く、そしてゆがみのあるものになっていきました。

40歳前後の私の体は人生最悪の硬さとゆがみとなり、それによって顔もゆがみ始め、肌は極度に乾燥し、精神的にもつらさを感じるようになりました。

出口が見えないなかで、少しでも体をラクにしようとマッサージに通い始めたのですが、これが大正解。通い始めて1年ほどしたとき、「体をゆるめると、気持ちもラクになる!」と突然感じることができたのです。そして私を覆っていたつらい感情が、体がラクになるにつれ軽やかに解放されていきました。

心理学者のジェームズ・ランゲは「悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しいのだ」と提唱しました。私たちはどうしても、先に感情があって体が反応すると思いがちです。でもランゲは「泣くから悲しくなる」というのです。

思えば、このときの私がまさにそうでした。無理な姿勢でヘアメイクをし続けて体がつらくなった結果、気持ちもつらくなってしまった。そして体がやわらかさを取り戻したら、心も穏やかになったのですから。

心を変えることは難しいものです。でも体を変えることで心がラクになるならば、具体的に解決できる方法はある、ということです。