最近、姿勢が悪いと言われるようになった、歩くとすぐ疲れる、空を見上げるのがつらい…。そんな「小さな変化」を見過ごしていませんか?見た目も、健康も、命さえも左右するのが、実は加齢による【背中の丸まり】です。そのメカニズムと対策法について、年間3,000人以上の患者と向き合っている《背中のプロフェッショナル》である医師の野尻英俊さんがわかりやすく解説した『人は背中から老いていく』より、一部を抜粋して紹介します。
死亡リスクを2倍にする「背中の老い」の恐ろしさ
「今さら運動なんてできないし、背中の丸まりはあきらめるしかないわよね」
「老けて見られるのは嫌だけど、背中が丸まったくらいですぐに死ぬわけじゃないから、あまり深く考えないほうがいいかしら」
こんなふうに思っている人はいないでしょうか。
ではここで、突然ですがクイズです。
Q: 背中がまっすぐな人と丸まっている人を比較すると、死亡リスクに差はあるでしょうか?
答えは「ある」です。
医学的な根拠があり、背中が丸まっている人ほど早くお亡くなりになる傾向が、さまざまな研究によって確認されています。
背中の丸まりを、ほったらかしにしてはいけないのです。
次の問題に移ります。
Q: 背中の丸まりが顕著な人は、そうでない人に比べ、死亡リスクは最大でどのくらいに上るでしょうか?
答えはなんと、2倍。極度に背中が丸まっている人は、まっすぐな人に対して死亡リスクが約2倍になるというデータがあります。