料理のレシピやコツをネットで検索して試してみても、なかなか上達しない…と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。料理教室を主催している料理研究家・水島弘史さんは「実はそのネットのレシピや動画が、かえって料理を難しくしてしまっていること、お気づきでしょうか?」と話します。そこで今回は、水島さんの著書『プロが大切にしている たった一つの料理のルール』から、料理をラクに楽しむ基本を一部ご紹介します。
「塩ひとつまみ」ってなんグラム?
塩味について、気をつけてほしいことがあります。レシピによく出てくる、「塩少々」「塩ひとつまみ」といった表現についてです。「それってなんグラムのこと?」と考えたことはありますか?
人によって「塩少々」の感覚は実にさまざまで、「小さじ半分くらいではないか」という人もいれば、「食卓塩の容器で2〜4振りくらい?」という人もいます。「塩ひとつまみ」も感覚はそれぞれなのです。
一応「塩ひとつまみは0.3グラム」というルールはありますが、「塩少々」「塩ひとつまみ」はレシピの表現としては非常にあいまいです。少々とひとつまみのどちらが多いのかもわかりません。
これは、味見をすることが前提になっている表現なのです。あくまで目安であり、「味見して調節しなさい」と書いてあるのと同じだと考えてください。