職場や家庭などで、相手の態度にイライラ・モヤモヤしてしまい思わず責めてしまうことはありませんか。どれだけ言っても相手が変わらない場合、感情的に反応して損をするのはあなた自身。どうしたら感情に振り回されず、気分よく生きられるのか。精神科医・和田秀樹さん著書『感情的な自分から卒業する本』より、感情をコントロールする簡単な方法を紹介します。
こまめに怒れば、大爆発しない
私自身、もともとの性格はけっこう短気なほうです。とくに、社会の矛盾に対しては「これでいいのか!」と感じることが少なくありません。
「このままでは、世の中はどんどんと悪くなっていく」「こんなこと許していていいのか!」なんて、思うこともしばしば。
それは別の本で書くとして、とにかく、人は怒りを感じるようにできているのです。しかし最近は、私は怒りで人を傷つけることはなくなりました。
怒りで体調を崩したこともありません。いたって、健康的です。
そのコツのひとつは「小出し」です。日ごろから適度に、そして上手に怒っているからだと思っています。
ポイントは3秒だけ怒ること。ダラダラと長く怒り続けていると、不快な気持ちが持続してしまいます。サッと怒って、後腐れなくしたいもの。
部屋の掃除にたとえるといいかもしれません。
毎日、こまめに掃除をしておけば、ゴミはあまりたまりません。来客があるときや、年末などに、慌てて大掃除をすることもありません。
怒りも同じで、日々、とにかく小出しにしていくことです。心にも許容量がありますから、放っておくと、あるとき怒りの大洪水が起こったりします。
誰かに暴言を吐いたり、ひどいときには暴力を振るうことにもなってしまいます。怒りが内側に向くと、体調を崩したり、精神状態に問題が生じたりすることもあります。