(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)
「思春期の子どもとの接し方がわからない」「理想の母親像と現実のギャップを受け入れられない」といった悩みを持つ方もいるのではないでしょうか。歯科医と心理カウンセラーの二足のわらじを履く松谷英子さんは「子育てには、正解はなく、点数もつけられません。あなたは娘とともにオリジナルの子育て方法を見つけ出していけばいいのです」と語ります。今回は、松谷さんの著書『母と娘の関係を変える魔法の言葉術』から、母娘関係を良好に保つための秘訣を一部ご紹介します。

「心を開くこと」が得意な人

どうすれば、子どもはあなたに心を開くのでしょうか?

どうすれば、円滑な信頼関係ができるのでしょうか?

世間には人の心を開くことが上手な人と、逆に人の心に高い壁を作ってしまう人がいます。ここではその違いを知り、子どもの心を開く聞き方に焦点を当てていきます。

あなたは「聴す」を読むことができるでしょうか?

私は大人になってから、村上信夫さんのことば磨き塾でこの読み方を知りました。訓読みで「ゆるす」と読みます。その意味は「心をひらいて聴く」こと。

昔から「聴す」と「許す」は同義語であり、自分の心をゆるゆると開きながら相手の話を聞いていれば、相手もゆるりと心を開いていく。そうやってお互いの存在を受け入れることを言います。

「心を開くこと」が得意な人とは、相手が抱いている恐怖心や警戒心を取り除き、安心感を与え、子どもの頃のように自然に自分の話ができる状況に誘う人物のことです。

[子どもの心を開く準備と方法]
1 日頃からのコミュニケーション(笑顔と見守るまなざし)。
2 相手の話に身を乗り出して興味深く、丁寧に聞く。
3 相手の存在そのものを受け入れる。絶対的な受容。
4 過干渉にならない程度に気にかける。
5 アクティブリスニング(うなずき、相づち、共感、オウム返し、要約)。