(写真提供:Photo AC)
「布団に入ってもなかなか寝つけない」「夜中に何度も目が覚めたり、トイレに起きてしまう」――こうした睡眠の悩みを、「年だから仕方がない」と諦めていませんか? 長年不眠に悩まされてきたというトラタニ株式会社 代表取締役社長・虎谷生央さんは、「睡眠中の呼吸」に着目することで不調が劇的に改善した経験から、「睡眠の質を決めるのは、“呼吸の質”である」と話します。そこで今回は、虎谷さんの著書『健康寿命が“ぐーっ”とのびる! すごい「睡眠呼吸」(監修:内科医 青木晃)』から一部を抜粋してお届けします。

姿勢ひとつで呼吸が変わる

みなさんは「姿勢が悪いと呼吸の質が悪くなる」という話を、聞いたことがありますか?

これは、姿勢が悪くなると、呼吸の動きをつくる筋肉や骨格に制限がかかるからです。制限がかかると、横隔膜を使って腹式呼吸をしようとしても、胸式呼吸――つまり浅い呼吸になってしまいます。

たとえば、よくいわれるのが「猫背」です。

猫背とは背中が丸くなり、頭が前に出た姿勢です。猫のように背中が丸くなることから、「猫背」といわれるようになったといいます。

猫背になると胸や肺を広げにくくなるだけでなく、お腹が圧迫されて横隔膜の動きが制限されます。

そのため、深い呼吸がしづらくなるのです。

姿勢ひとつで呼吸が変わる。まず、このことを理解してください(【図版】)。

姿勢ひとつで呼吸は変わる<『健康寿命が“ぐーっ”とのびる! すごい「睡眠呼吸」』より>