厚生労働省の「患者調査の概況」によると、2023年に糖尿病で治療を受けていた患者総数は552万3,000人だったそうです。日本の深刻な健康課題である糖尿病について、国際医療福祉大学医学部教授で糖尿病専門医の坂本昌也先生は「“ちょっと血糖値が高い”という現象は、みなさんが考えているよりリスクが高い」と語ります。そこで今回は、坂本教授の著書『世界中の研究結果を調べてわかった!糖尿病改善の最新ルール』より一部引用、再編集してお届けします。
3年に一度の人間ドックで将来の疾患リスクを防ぐ
人間ドックなら健診で拾えない異常を発見できる
通常の健診だけでなく、心臓、脳、腎臓の状態を定期的にチェックしておくことも、糖尿病を遠ざけるだけでなく、あらゆる生活習慣病から自分を守るために大切なことです。
しかし、健診さえ長年遠ざかっている人もいれば、指摘されることを恐れて検査を避ける人もいます。
少なくとも3年に一度は人間ドックを受けるようにしましょう。頑張って毎年受ける必要はありません。3年に一度でも、自分では気づけないリスクを拾い上げることができます。
50歳を超えると、多かれ少なかれ臓器のどこかにダメージが出ているのが普通です。両親や祖父母に生活習慣病の既往歴がある人は、そうでない人よりも傷んでいる可能性もあります。
人間ドックのよいところは、通常の健診では拾えない異常を見つける入り口になる点です。血糖値や血圧、脂質といった生活習慣病につながるサインはもちろん、内臓脂肪や動脈硬化の進み具合、消化器系や腎機能、肝機能の軽い異常なども発見できます。
そして、引っかかった項目があれば、その領域をさらに深掘りする追加検査を受けることもできます。
もちろん、コストを意識することは重要ですが、ただただ検査を受けるのではなく、必要なタイミングで受けて自分の体の変化を時系列で確認することが、症例のリスク軽減につながります。
忙しい日々の中で、健康を見直すことが難しい人も多いと思いますが、心血管イベントを起こす前に、体への投資として取り組むことが大切です。