(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)
フリーランスのライター・神舘和典さんは、60代を迎えライターの仕事が激減。将来に不安を感じたことをきっかけに、様々な業種の仕事に挑戦してきました。内閣府の「令和7年版高齢社会白書」によると、65歳以上の就業者数は21年連続で前年を上回っており、多くの60代が働くなか<定年後の再就職先>に悩む人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、神舘さんが自らの職業体験を赤裸々に綴った『60歳からのハローワーク』から一部を抜粋してお届けします。

60代で現場の解体仕事は危険

解体業の企業は、就労資格のない外国人が違法に働かないように現場をパトロールしている。その仕事を紹介してもらった。違法滞在の外国人を取り締まる仕事とは、世の中にはいろいろな職種がある。

工事現場に立ち続ける警備の仕事を行うには力不足だが、巡回パトロールならば60代でもやれなくもない。

実は最初、解体の現場作業を希望した。間違いなく、もっとも人手不足に苦しんでいる職種の1つだからだ。ゴミ収集の仕事を体験したことで少し体力に自信を持ててもいた。

解体の現場は日本人外国人問わず給与はいい。未経験で、資格をもっていなくても、日給1万3000円ほどが期待できる。具体的な仕事は解体した建物の廃材を集めたり埃が舞わないように水を撒いたりだが、経験を積むと日給は2万円を超える。

廃材はトラックに載せて処分場に運ばれるが、積むにはコツが要る。荷台の周囲をベニヤ板で囲み、荷が道路に落下しないようにブロックする。その囲いの中に廃材を秩序だてて積んでいく。この技術を身に付けると評価が上がり給料も上がる。クレーンをはじめ重機を扱えると、さらに給与は増える。また、日本語の会話ができると、元請けと下請けとのコミュニケーションの助けになるので評価が上がる。実際に日本人が好待遇で働いていると聞いた。

しかし、現場の仕事は元請け業者に断られた。63歳で未経験者が現場で作業を行うのは危険すぎるという判断だ。その代わりに提案されたのが、現場をパトロールする仕事だった。