右から川谷絵音さん、清水ミチコさん、小籔千豊さん(撮影:大河内禎)  
清水ミチコさんのモノマネ被害者でもある川谷絵音さんは、息をするかのように名曲を生み出していくスーパーマン。片や、ともにバンド「ジェニーハイ」を組む小籔千豊さんは、芸人、コメンテーター、ドラマー……とマルチな活躍が止まりません。そんな2人は清水さんの想像を超える秘話をどんどん繰り出して(撮影=大河内禎)

「自分のバンドで手一杯」と言わない気はした

清水 一緒にバンドやろう、と声をかけたのはどっちだったの?

小籔 MCを務めていた番組『BAZOOKA!!』の打ち上げの席で、スタッフからバンド企画の話が持ち上がって。それなら、レギュラーメンバーになったくっきー!と(中嶋)イッキュウさんと一緒にできたらいいな、と思いました。

清水 小籔さんはドラムがうまいしね。

小籔 でも、ほんまもんのミュージシャンはイッキュウさんしかいない。やるなら、補強メンバーが必要です。それで僕が挙げた名前が、新垣隆さんと川谷さんだった。

清水 すごい組み合わせ(笑)。よくその名前を思いついたね。

小籔 新垣さんは例の騒動後、最初に出た番組が『BAZOOKA!!』だったから、ぜひキーボードをお願いしたい。あとは誰に曲を作ってもらいたいかを考えたとき、僕が「ゲスの極み乙女。」が好きだったのと、いくつものバンドを掛け持ちしている川谷さんなら引き受けてくれるんちゃうか、と思って。

清水 川谷さんもよく引き受けたもんだね。

小籔 「自分のバンドで手一杯」と言わない気はしましたね。

川谷 あははは。

清水 そもそも、4つものバンドを同時進行してる人なんて、滅多にいないでしょう。

川谷 自分で曲を作って、歌ってるミュージシャンではいないでしょうね。ソロプロジェクトや楽曲提供もやってますから、常に曲を作ってる感じです。でも今年はまだ、去年の53曲リリースのペースに追いつけてなくて。

清水 えっ、そんなにリリースしてたの? かっこいい!

川谷 去年はドラマの劇伴(劇中音楽)も作ってたんで、リリースしてない曲も含めたら70曲は超えてる。だから年間100曲はもうすぐだなっていう思いはあります。

清水 そんな人、いままでいたかな。量産型の川谷さんにとって、「ジェニーハイ」はひとつの挑戦だったんだね。

小籔 新垣さんも川谷さんも「世間を騒がせた度」で言えばマックスだから絶対面白いし、音楽の才能はえげつないものがある。冷静に考えれば加入してくれるわけないんですが、なんと2人とも!

川谷 当初は楽曲提供のみの依頼だったんです。でも収録中に、小籔さんとくっきー!さんが「じゃあギターも弾くってことで」って当たり前みたいに言うので、流れでメンバーになっちゃった。カメラが回ってるところで言われたら、やるしかない。(笑)