2020年から東京ヤクルトスワローズの監督を務め、21、22年にセ・リーグ連覇。21年には日本一に輝いた高津臣吾さん(「高」は正しくは「はしごだか」)。輝かしい活躍の裏には、どんな思いが隠されていたのでしょうか。高津さんは「ユニフォームを脱いだ今だからこそ話せることがある」と語ります。そこで今回は高津さんの著書『愛と哀しみのスワローズ』より一部を抜粋し、「言葉を武器にした監督の真意」をお届けします。
キャンプ地の朝に届いた、突然の訃報
20年2月11日、沖縄・浦添――。
キャンプ中の早朝、僕のスマートフォンが震えた。メッセージの送り主は、カツノリ(野村克則)である。そこには、恩師の旅立ちを知らせる短い言葉が綴られていた。
「監督は今朝、亡くなりました」
急ぎ東京へ戻り、最期のお姿に対面した。スワローズのユニフォームを身に纏った監督は、まるで今にも目を開けて野球の話を始めそうな、そんな穏やかな表情をしていた。