「十二天ランチコース」6000円はメインにサーロインまたはリブロースのすき焼き。そのほか先付に“自家製和牛の生ハムとメロン”、前菜に外もも肉で作る“自家製ローストビーフ”などがつく。取材時は松阪牛のサーロインと仙台牛の腕肉。写真は2人前。1人前は赤身と霜降り各2枚ずつで約180gとボリュームもたっぷり

 

濃厚な溶き卵とともに

「十二天」。仏教で、仏法や仏教徒を守る護法善神の名を冠したすき焼きの新店が、この3月、丸の内にオープンした。店頭のショーケースに並ぶ堂々たる肉の塊に魅せられながら中に入れば、店内は無垢の檜や杉を用いたモダンシックな数寄屋造り。個室も用意され、ゆったりとしたランチタイムを約束してくれる。「肉は松阪や近江牛を中心に、佐賀牛や仙台牛も仕入れています」とは島谷司料理長。それも、A5ランクの処女牛のみという徹底ぶりだ。

昼のランチコースでは、この厳選した肉をすき焼きかしゃぶしゃぶで提供。霜降り肉と赤身肉、2種の違う部位を盛りあわせて味わいの違いを楽しませてくれる。

「肉重」並2500円。ランプ肉を使用。ヒレ肉を用いた特上4000円もある。優しい甘辛味のタレに絡めながら焼いてある。ほんのり甘めの卵焼きつき。好みで、濃厚卵をつけてくれる

 

サシも見事なサーロインは芳醇な旨味とともに脂が口中でとろけ、腕の部位を用いた赤身肉は肉味がしっかりと伝わる力強い味わいが魅力。その腕肉も、通常はミスジやクリなど幾つかの希少部位に切り分けるところをあえてそのままスライス、微妙に異なる食感のグラデーションを楽しめる。濃厚な溶き卵とともにいただけば、ご飯が進むこと請けあい。甘さをやや控えたコクのある割りしたとの相性も上々だ。

なお、期間限定ですき焼きかしゃぶしゃぶの食べ放題(7500円)もある。

 

※新型コロナウィルスの影響で、営業期間等は変更の可能性があります。最新の情報は、問い合わせ先にご確認ください