「このお仕事って出会いがすべてだと思うんです。いろいろな役との出会いがあり、そのたびに監督をはじめ、スタッフのみなさん、キャストのみなさん、たくさんの方との出会いに恵まれました。」(撮影:大河内禎)
キャリア7年目にして3度目の朝ドラ出演作となる『おかえりモネ』で主役を務める清原果耶さん。公開中の映画『ジョゼと虎と魚たち』では主人公のジョゼ役で声優にも挑戦している。「若手演技派」として注目を集め、オファーが引きもきらない18歳は、どんな思いで役と向き合い、何を感じて日々を過ごしているのか――(構成=平林理恵 撮影=大河内禎)

お芝居の楽しさと難しさを知って

NHK連続テレビ小説『あさが来た』に出演してから5年が経ちました。たくさんの作品に出演させていただきましたが、全て必死でやってきました。とにかく目の前のことを一生懸命やり切る、今もそれだけです。

このお仕事って出会いがすべてだと思うんです。苛酷な人生を歩んできた女の子の役、命と真正面から向き合う看護師の卵、ファンタジーの世界の少女……。いろいろな役との出会いがあり、そのたびに監督をはじめ、スタッフのみなさん、キャストのみなさん、たくさんの方との出会いに恵まれました。ご縁というものを感じることも多くて、本当にありがたいなあと思います。そんな出会いを大切に、丁寧に演じさせていただいています。

実を言えば、もともと、お芝居をやりたくてこの世界に入ったわけではありません。以前からPerfumeさんが大好きで憧れていて、歌やダンスのスクールにも通っていたのですが、12歳の時、たまたまPerfumeさんも所属している今の事務所のオーディションがあったんです。誰でも応募できるということだったので、最初はようという軽い気持ちでした。この時点では、まだビジョンとかも全然なくて、お芝居をしたいとも思っていませんでした。

でも、翌年、NHKの朝ドラ『あさが来た』に参加させていただくことになり、お芝居をすることの楽しさも難しさも知ることになりました。何もわからないまま現場に行って、必死になってやってはいるものの、周りの方に迷惑をかけてばかりだったと思います。だけどあの時、「絶対にお芝居を頑張りたい」と思ったんです。

現場には、チームというか家族みたいな雰囲気があって、キャストの方、スタッフのみなさん、一丸となってひとつのモノを作っていました。その一員として存在することに、やりがいのようなものを感じたんじゃないかなあ、と思います。