お芝居の楽しさと難しさを知って
NHK連続テレビ小説『あさが来た』に出演してから5年が経ちました。たくさんの作品に出演させていただきましたが、全て必死でやってきました。とにかく目の前のことを一生懸命やり切る、今もそれだけです。
このお仕事って出会いがすべてだと思うんです。苛酷な人生を歩んできた女の子の役、命と真正面から向き合う看護師の卵、ファンタジーの世界の少女……。いろいろな役との出会いがあり、そのたびに監督をはじめ、スタッフのみなさん、キャストのみなさん、たくさんの方との出会いに恵まれました。ご縁というものを感じることも多くて、本当にありがたいなあと思います。そんな出会いを大切に、丁寧に演じさせていただいています。
実を言えば、もともと、お芝居をやりたくてこの世界に入ったわけではありません。以前からPerfumeさんが大好きで憧れていて、歌やダンスのスクールにも通っていたのですが、12歳の時、たまたまPerfumeさんも所属している今の事務所のオーディションがあったんです。誰でも応募できるということだったので、最初はようという軽い気持ちでした。この時点では、まだビジョンとかも全然なくて、お芝居をしたいとも思っていませんでした。
でも、翌年、NHKの朝ドラ『あさが来た』に参加させていただくことになり、お芝居をすることの楽しさも難しさも知ることになりました。何もわからないまま現場に行って、必死になってやってはいるものの、周りの方に迷惑をかけてばかりだったと思います。だけどあの時、「絶対にお芝居を頑張りたい」と思ったんです。
現場には、チームというか家族みたいな雰囲気があって、キャストの方、スタッフのみなさん、一丸となってひとつのモノを作っていました。その一員として存在することに、やりがいのようなものを感じたんじゃないかなあ、と思います。