101歳の長寿を全うした生活評論家、吉沢久子さんが日々の生活 のなかで見つけた「幸せに生きる方法」「暮らしのアイデア」「 簡単に作れるおいしい料理」は今の時代を生きる上でもヒントがい っぱい。エッセイ集『100歳の100の知恵』(中央公論新社) から吉沢さんの極意を1つずつ紹介します。
<100歳の100の知恵 45>
『ベーコンのあぶらは捨てずにトマトを焼いてもう一品』
最近は一年中トマトがありますが、夏はとくにおいしく感じられます。
生で食べるのはもちろん、熱を通すと、また別の味わいが。私は、ベーコンエッグなどを作ってフライパンにベーコンのあぶらが残った場合、そのあぶらを利用して輪切りのトマトを焼きます。
熱を通したことでうまみと甘みが出て、ほどよくベーコンの香りを含んだトマトの味は格別。
ベーコンのあぶらを鍋に移して、トマトだけではなくキャベツ、ナス、ピーマンなど他の夏野菜も加えて炒め、コンソメキューブと水を加えてグツグツ煮込み、スープとも野菜の煮物ともつかないものを作ることも。
水気を少なめにするとラタトゥイユのようになりますが、これがパンのおかずになかなかよいのです。
味つけは、塩、コショウだけであっさり作ったほうが、おいしいようです。