101歳の長寿を全うした生活評論家、吉沢久子さんが日々の生活のなかで見つけた「幸せに生きる方法」「暮らしのアイデア」「簡単に作れるおいしい料理」は今の時代を生きる上でもヒントがいっぱい。エッセイ集『100歳の100の知恵』(中央公論新社)から吉沢さんの極意を1つずつ紹介します。

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『ベーコンのあぶらは捨てずにトマトを焼いてもう一品』

最近は一年中トマトがありますが、夏はとくにおいしく感じられます。

生で食べるのはもちろん、熱を通すと、また別の味わいが。私は、ベーコンエッグなどを作ってフライパンにベーコンのあぶらが残った場合、そのあぶらを利用して輪切りのトマトを焼きます。

熱を通したことでうまみと甘みが出て、ほどよくベーコンの香りを含んだトマトの味は格別。

ベーコンのあぶらを利用して輪切りのトマトを焼きます。ベーコンの香りを含んだトマトの味は格別。(写真はイメージ。写真提供:photo AC)

ベーコンのあぶらを鍋に移して、トマトだけではなくキャベツ、ナス、ピーマンなど他の夏野菜も加えて炒め、コンソメキューブと水を加えてグツグツ煮込み、スープとも野菜の煮物ともつかないものを作ることも。

水気を少なめにするとラタトゥイユのようになりますが、これがパンのおかずになかなかよいのです。

味つけは、塩、コショウだけであっさり作ったほうが、おいしいようです。

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