101歳の長寿を全うした生活評論家、吉沢久子さんが日々の生活のなかで見つけた「幸せに生きる方法」「暮らしのアイデア」「簡単に作れるおいしい料理」は今の時代を生きる上でもヒントがいっぱい。エッセイ集『100歳の100の知恵』(中央公論新社)から吉沢さんの極意を1つずつ紹介します。

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『実に適当。私流のホワイトソース』

夫を見送った後、友人夫婦がヨーロッパ旅行に誘ってくれたことがあります。

そのときにパリで食べた「新ジャガのグラタン」のおいしさが忘れられず、自分なりにアレンジしてみました。

新ジャガは五ミリほどの厚みのいちょう切りにし、サラダ油でちょっとこげ目がつくようにフライパンで焼き、やわらかくなったら、バターをひいたグラタン皿に並べます。

これに少量のホワイトソースをのせ、溶けるタイプのチーズをたっぷりかけて、焼けばできあがり。ひとり暮らしなので天火は使わず、オーブントースターで焼いています。

ホワイトソースは小分けして冷凍しておくと、いつでも気軽にあつあつのグラタンがいただけます(写真はイメージ。写真提供:photo AC)

私のホワイトソースの作り方は、実に適当です。特徴は玉ねぎのみじん切りを入れること。ダマにならず失敗もありません。

まずバターとサラダ油を半々に使い、玉ねぎのみじん切りを炒め、そこに小麦粉を入れて玉ねぎにからませ、牛乳を加えてとろ火でかき混ぜるだけ。薄く塩味をつけて、小分けして冷凍しておきます。

ひとり暮らしだと、ホウレンソウを一束買うと食べ切れません。そんなときはゆでたホウレンソウをホワイトソースと混ぜて、器に入れてチーズをふりかけてオーブントースターで焼くだけで、あつあつのグラタンがいただけます。

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