着なくなった服が押し込まれたクローゼット、本がぎっしり詰まった本棚、使わないお皿だらけの食器棚……。モノで溢れた家にうんざり、という読者も多いのでは。一方、5年間で6000人以上の受講生にアドバイスをしてきた人気整理収納アドバイザー・阿部静子さんは「何があるかわからない時代だからこそ、人生の折り返し地点を過ぎたら片づけたもの勝ち」と断言します。その阿部さんが50代以上に向けて、お手軽片づけ術を伝授。第16回は「リビングを片づけたいなら、あの場所に一工夫を!」です。
変化した片づけの「目標」
新しい年がスタートしましたね。皆さんはなにか目標を立てましたか?
実は「片づけ」も目標を立てることが大事。「目標があるからこそ片づけも進む」ということを、片づけ講座の受講生を見ていてあらためて実感しています。
私の講座では、はじめに目標を立ててもらいますが、以前は「人を呼べるような部屋にしたい」を挙げる方が多かったと記憶しています。でもコロナ禍を経た現在では「自分がゆっくりくつろげる部屋にしたい」という目標のほうが増えたように感じています。
また「部屋が片づいていないせいで落ち着かない」「ものが多いと疲れる」と多くの方がおっしゃいます。中には「散らかっているので、そもそも家にいるのが苦痛」という方も。
そんなお悩みをお持ちの方こそ、今年の目標の一つに「家をスッキリさせて、くつろげる空間にする」を加えてみませんか? 今回は家の中で一番過ごす時間が多く、その効果も大きい「リビングルームの片づけ」について、ご紹介します。