現金を持っていても支払えないケースが
近年、《キャッシュレス決済》という言葉を見聞きすることが増えました。けれど、「よくわからない」「面倒くさい」「なんだか怖い」という声も一定数あり、「現金主義の私には関係ない」と考えている人も少なくないのではないでしょうか。
はじめにお伝えしたいのは、現在、国策としてキャッシュレス決済が推進されているということ。経済産業省のデータによると、2021年の国内キャッシュレス決済比率は32.5%でしたが、国は25年までに40%程度まで上昇させることを目標にしています。
理由はキャッシュレス決済による経済効果や、現金を発行するコスト削減を期待しているため。将来的に、世界最高水準の80%を達成できるよう取り組んでいるのです。
キャッシュレス化が進むと、私たちの生活はどうなるでしょうか。最近見かけるようになったのは、スーパーやコンビニに設置されたキャッシュレス決済専用のレジ。つい先日、私が利用した美容院では、スマホ決済のみでした。
こういう店舗が増えてくると、いくら現金を持っていてもお金を支払うことができません。キャッシュレス化が進めば、銀行からお金を引き出す機会も減少。事実、銀行のATMはここ数年で減少傾向にあります。
郵便局ではこれまで無料だったATMでの硬貨の入出金が有料に。現金を下ろすこと自体が、不便な時代になりつつあるのです。
キャッシュレス決済が進んでいく以上、現金決済にこだわり続けることはあまり得策ではないでしょう。紙幣や硬貨がなくなることはないにしても、5年後、10年後、私たちもそれだけ年齢を重ねています。そのとき慌ててキャッシュレス決済を始めようとしても、すぐに順応するのはとても難しいこと。
今のうちから慣れておくために、まずはよく行くスーパーで、現金以外で購入できるようにしてみるのはいかがでしょうか。