令和3年度の「全国ひとり親世帯等調査」によると、日本における母子世帯総数は、約119万5千世帯と推計されています。「離婚したとき、『離婚なんてして』という声もあったし『離婚できて羨ましい』という声もあった」と語るのは、シングルマザーとして子育てをしながら、タレントとして活躍している青木さやかさん。青木さんは友人との会話の中で、「いま恋愛に関して、異常に弱気になっているということを認識できた」そうで――。
わたしはむちゃくちゃモテる
「友達がね、再婚したのよ、出会って半年くらいで」
間もなくバツイチになろうとしている同世代の女友達が、小声だけど芯のある音でわたしに報告してきた。何年も前から離婚を考えている彼女とは、既に何年も前からバツイチ仲間のような会話をしている。
わたしたちは、いつものロイヤルホストにいた。夜のロイヤルホストは雰囲気があって好きだ。わたしは炭酸水をカクテルだと思って飲んだ。
「再婚したのよ〜突然」
「あら、よかったね!」
「さやかちゃんは、どう、最近?」
「どうもこうも、いやまあ、ないことはないけど、わざわざ報告することは、ないです」
「そっか」
何もないことは、ないのだが、うまくいっていないような話や愚痴に聞こえてしまうような話を聞いてもらうことは極力なくそうと努力しているわたし。話したいけど、話したら明日も話したい話したいになって、結局1年同じ話してますけど! になるんだもの。
「さやかちゃん、むちゃくちゃモテるからよりどりみどりだろうからね」
皮肉でもなく真っ直ぐにわたしをみてこう言ってくる友人は頭がイカレているのだろうか。
いけないいけない。
わたしはむちゃくちゃモテる。むちゃくちゃモテる。自己暗示最高。