入浴の注意書きもユニーク

今年の冬はどんな温泉に会えるか

真っ白な湯けむりの中、ヒバの香りが漂っている。白濁しているお湯につかると、思えば遠くへ来たもんだなぁ~最高だ、最高だ、と1人で口にしてしまう。

そっと目をとじると、えーとこれから青森駅に行ってから東京へ帰ると何時頃になるかな冷蔵庫に野菜はあったかな駅で駅弁でも買って夕飯にしようか時間経ちすぎるだろうか、などと現実的なスケジュールが頭にうかぶ。いかんいかん!もっと、情緒を感じたい!もっと、今を感じたい!

するとあっという間に身体は芯まであたたまり、立ち上がり、転ばぬように脱衣所へ。

朝来てきた洋服に着替えて待ち合いに出ると棟方志功の絵がドンと飾ってある。
なんと棟方志功先生も、この酸ヶ湯の大ファンだったそうで。

棟方志功先生も、この酸ヶ湯の大ファンだった。東京国立近代美術館で、生誕120年の「棟方志功展」が開催中とのこと

旅は楽しい。
そのためにも稼ぎたいと言ってもいいかもしれない。
今年の冬はどんな温泉に会いにいけるだろう。

青木さんの連載「50歳、おんな、今日のところは「●●」として」一覧

●2023年11月3日(金・祝)~26日(日)、東京・本多劇場で上演される舞台『リムジン』に出演予定

STORY

小さな田舎町で、親から受け継いだ小さな工場を営む主人公の男(向井理)。彼は町の実力者に気に入られ、自分の後継者にと、推薦されていた。その地位につけば、名誉と、特別な待遇が与えられる。妻(水川あさみ)と共に喜ぶ男。しかし、喜びも束の間、彼は誤って、昇進に尽力してくれた 恩人に怪我を負わせてしまう。「一言謝れば済む話よ」と、ためらう夫に妻は言うが、掴みかけた未来が遠のくことに耐え切れずついた嘘が次の嘘を呼び、夫婦は取り返しのつかない事態を招いてしまう。重ねた罪に比べて実入りの少ない、あまりに非効率な夫婦の悲喜劇。