自分を大切にすることで幸せの扉が開く
離婚後は収入を得る必要がありましたが、心療内科でPTSD(心的外傷後ストレス障害)の治療を受けていた私は、いつ過呼吸になるかわからないという不安からフルタイムで働くことができず、どうしたものかと考えあぐねていました。
そんな中、それぞれ関係ない3人の知人からほとんど同じタイミングで「笑いヨガって知ってる?」「笑いヨガっていうのがあるんだって」と持ち掛けられて、何だこの偶然はと。思えばこの辺りから私の人生は徐々に好転していったのです。運命的なものを感じて、笑いと呼吸の健康法である「笑いヨガ」のセミナーに行ってみたところ、大声で笑っている自分がいて、息を吹き返すのを感じました。そこから笑いヨガにハマり、トレーナーの資格を取得したいという夢を抱くようになり、やがて世界でも数名のマスタートレーナーになる夢も叶えました。
笑いヨガティーチャーとしての活動は思いのほか順調で、各地でセミナーを開催するようになった私は、まるで生まれ変わったようでした。結婚していた当時の知り合いに会っても私だと気づく人はいないというほど、顔つきや雰囲気が変わり、何より性格が陰から陽へと激変していたのです。
仲間と共著で笑いヨガの本を出版したのは2012年、47歳の時のことです。サインに考えた笑顔の入った筆文字が「一目見ただけで思わず笑顔になる」と好評で、笑い文字が生まれました。これは笑いヨガで知ったことですが、脳のミラーニューロン効果といって、相手の笑顔を見ると自分も笑顔になることが科学的に解明されています。相手の笑顔は絵でもいいのです。
笑い文字で名前を書いて差し上げると「自分のことが嫌いでしたが、私ってこんなに可愛かったんですね」と泣いてしまう方もいて、笑い文字の力に私自身がびっくりすることの連続でした。現在では「自分を大切にする」ことから幸せの扉は開くのだと確信しています。