いわれるほどの大抜擢？

それ以上に、ぼくにはもっと釈然としないことがあります。

関ヶ原の戦いが終了し、功績のあった大名に土地を分配したときに、家康はまちがいなく、一豊に手厚く報いたでしょう。それで、彼は土佐一国を与えられた。

ところが、家康が手元に持っていた石高のデータが太閤検地によるものだったとしたら、土佐は全部で9万8000石だった。掛川は6万石。確かに数字は増えましたが…。

石高を見る限り、いわれるほどの大抜擢でしょうか？

さらに四国の土佐では、舟に乗らないと京都・大坂に出られないし、江戸はもっと遠い。特に江戸を中心として考えるならば、立地は掛川の方がよさそうです。