「鮭カマの酒蒸し」
栄養士でありフードコーディネーターでもある藤岡操さんが「食堂のおかみ」になりきって提案するレシピ連載。大胆にも、この店のお品書きは「酒蒸し」1本!といっても、具材がや調味料が変われば趣も変わる魔法のレシピ。蒸し器がなくても、フライパンと日本酒や料理酒さえあれば誰でもできるメニューの数々。第27回は「鮭カマの酒蒸し」です。

本日のメニュー「鮭カマの酒蒸し」

なぜ、カマの酒蒸しになったかというと……。
先日、故郷和歌山の同級生Kさんと、こんな会話を繰り広げたのがきっかけです。

Kさん:スーパーでけっこう大きいイナダが2尾450円で売ってて、刺身としゃぶしゃぶ、お茶漬けにしたの。余ったカマや頭はお吸い物にしたらどうかな? 臭み出るかな?

私:潮汁、美味しいよ。頭は半分に割って、塩ふって臭みを拭き取ってから酒ふって。場合によっては焼いてから煮る。とにかく臭みさえ抜いたら美味しくなるよ。昔、釣り宿で常連のおっちゃんに教えてもらったの。

Kさん:そうそう、魚のアラは100円台で売ってるけど、下処理考えるとなかなか手が出なくて。ブリ大根とか、カマだと塩焼きぐらいしか思いつかないし。

その話を聞いて、ハッとしました。
カマの酒蒸し、いいかも。酒の効果で臭みは抜けるし、食べるところもたっぷりある。
ちょうど冷蔵庫に鮭カマがある……。

ビビッときたら、すぐやるべし!です。
それでは、いざ、酒蒸し。