カマならではの力強い旨み 

鮭は青魚ほど臭みが気にならないので、ニンニクと酒だけで臭み消しはバッチリ。

酒蒸しの湯気で、たっぷり保湿された鮭の身はふっくら。
フライパンに入れて蒸しただけなのに、ごちそう感も抜群です。

ほぐして口に入れると、ニンニクの香りとともに酒の風味がふわ~。
鮭の骨や皮から出た旨味たっぷりの蒸し汁がじわ~。
この力強い旨味はカマならではです。骨の間にあるコロン、プリッとした身もカマならでは! 
切り身では味わえない、変化に富んだ身の食感と旨味。

カマ、最高~! 
小躍りしながら、いつものごとく急いで白ワインを開けました。

もっと寒くなって、寒ブリの季節になったらブリカマ酒蒸しをしよう。
キンメのカマも酒蒸しで食べたい! 魚のアラも、いいのを見つけたら酒蒸しにしてみよう。
この冬は、いつも以上に魚売り場に行くのが楽しみになりそうです。

 

●本日の〆〈鮭カマうどん〉

熱々のうどんにほぐした鮭の身、バター、蒸し汁をかけ、大葉をのせて混ぜていただく、釜玉うどんならぬ鮭カマうどん! 大葉の香りがとてもいいアクセントです。

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