日本らしさを前面に出した『刀剣乱舞』は、今や海外でも大人気。ファンの国籍もさまざまだ。

「先日、夫の出張に同行して中国へ行ったのですが、現地でアテンドしてくれた女性が偶然にも鈴木くんのファンで。同じ人を推している者どうし、年齢も国籍も超えて盛り上がりました。最近では彼が一般の舞台にも出演しているので、そちらもせっせと観に行っています。役者さんに認知してもらうことを目的に通っている人もいますが、私はそういう見返りは求めないタイプ。単純に、活躍している推しの姿を目に焼き付けるのが楽しい。精一杯応援しながら“育てている感”を味わっているのかもしれませんね」

2.5次元の沼に落ちてから、交友関係が格段に広がったという友里恵さん。10月に行われる鈴木さんのファンイベントに仲間と参加するのを、今から楽しみにしている。

 

動きを見ただけで彼だと一瞬でわかる

メーカーに勤務する独身の小夜子さん(48歳)は、2000年に放映された『仮面ライダークウガ』を観て、仮面ライダー、およびスーパー戦隊シリーズのファンになった。

「もともとはジャニーズのアイドル、なかでもバックで踊っているJr.が好きだったのですが、好きなグループのメンバーの脱退が続いたりして、ある時から応援するのが楽しくなくなってしまったんです。少しずつアイドルに費やす時間が減っていき、今では頭の中のほとんどをライダーとスーパー戦隊が占めています」

デビュー前のJr.が好きな「Jr.担(担当)」は大変だとよく言われるが、それはいつ誰のバックに自分の推しがつくかわからないからだ。

「とりあえずバックにつきそうな先輩のコンサートや舞台のチケットを押さえ、音楽番組も片っ端から予約しなくてはなりません。見られる時に見ておかないといけないので、あの頃は本当に忙しかった……」

そんな小夜子さんが夢中になっているのは、ライダーやスーパー戦隊もので活躍するスーツアクター(ヒーローや怪獣の着ぐるみを身に着けて演じる役者)、浅井宏輔さんだ。マスク姿なので、基本的に顔を見せることはない。