力士たちの活躍に期待したい

九州場所は、観客の皆さんが面白かった。力士の四股名のあるタオルを掲げるのだが、それがお手製で文字や言葉も独創的。一山本が7勝すると「一」の部分に「七」の文字を重ねて「七山本」にし、白星をあげるたびに変化させるのが最高にユニークだった。

九州のご当地出身力士への声援がすごく、勝てば館内は大歓声。ご当地力士でない力士がご当地出身力士に勝っても大拍手。それでいて立ち合いの時は静まりかえる。見事な観戦マナーだ。

テレビで大相撲中継が始まったのは1953年5月16日だ。私は同じ年に生まれて、3歳くらいからテレビで大相撲を見た記憶がある。昔の解説者は、成績が悪い力士が千秋楽で良い相撲を取ると、「来場所につながります」と言っていた。

その通りに次の場所に好成績を残す力士がいた。最近の大相撲は、活躍していても怪我をしたりして、来場所どうなるか期待できない状態だ。千秋楽の最後のあっけない3番を見ると、来年初場所の熱戦は期待できるのだろうか?と心配になった。

私が密かに応援している前頭11枚目・佐田の海と前頭12枚目・王鵬は、14日目と千秋楽に勝って勝ち越した。関脇・若元春も密かに応援していて6勝9敗と負け越したが、14日と千秋楽は勝っている。

密かに応援している前頭2枚目・正代も6勝9敗で負け越したが、千秋楽は取り直しの相撲で勝利した。昔の解説者が言ったことを信じて、初場所も密かに応援する力士たちの活躍に期待したい。

※「しろぼしマーサ」誕生のきっかけとなった読者体験手記「初代若乃花に魅せられ相撲ファン歴60年。来世こそ男に生まれ変わって大横綱になりたい」はこちら

【関連記事】
大相撲14日目、花道から注目の「静」の霧島、「動」の熱海富士。直接対決で霧島が優勝に王手。決定戦に持ち込めるか熱海富士
中日に初登場した朝乃山が貴景勝に勝ち、元プロ野球選手・松田宣浩さんから「熱男」に選ばれた。1敗は前頭14枚目・一山本ひとり
3大関が揃って白星スタート。貴景勝は3度目の綱とり、苦難の道か?快勝の道か? 2番が行司軍配差し違えで3分延長も
しろぼしマーサさんの連載「相撲こそ我が人生 スー女の観戦記」一覧