人をひきつける力

自己一致の状態とは、こうなったらいい、こうあるべきと考えている理想の自分と実際の自分が一致していること、あるがままの自分を自分で受け入れていること、もっと簡単にいえば、自分で自分のことが好きな状態です。

もっと頭がよければいいのに、もっと仕事がうまくできればいいのに、もっとスタイルがよければいいのに、などといった欲をもっていない、私はいまのままの私でいいんだ、と自分で認めている状態です。

この自己一致の状態にある人は、人をひきつける力があります。

「もっとこうしたい」「もっとああしたい」といった、ある意味攻めの姿勢がまったくないので、一緒にいる人はとても楽なのです。また、常に快の状態でいるので、一緒にいる人も快くなってくる。

さらに、自己一致の状態にある人は、人の話を素直に聞けるという特徴もあります。話している側の心が多少波立っても、それを吸収してしまう余裕ももっています。

こういう人が他人に好かれないわけはありません。

つまり、運がいい人というのは、自分なりの「しあわせのものさし」をもっている→そのしあわせの状態を積極的につくり出す努力をしている→自己一致の状態(自分を好きな状態)になる人に好かれる、という図式が成り立ちます。

※本稿は、『新版 科学がつきとめた「運のいい人」』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。


新版 科学がつきとめた「運のいい人」』(著:中野信子/サンマーク出版)

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