スティーブ・ジョブズの成功の鍵

海外の方に喜ばれる教養
アップルの創業者スティーブ・ジョブズが、ビジネスや生き方に引き算の美学の源流とも言える「禅」を取り入れていたのは有名な話です。

アップルの基本理念は「フォーカスとシンプルさ」と定義されており、製品はシンプルなデザインや機能で、不要なものをそぎ落とし絞り込んでいます。

『「お茶」を学ぶ人だけが知っている「凛とした人」になる和の教養手帖』(著:竹田理絵/実務教育出版)

アップルの大成功の一因は、禅の精神である引き算の美学だったのかもしれません。

日本人は不要なものを省いていくことで、究極の機能美を生み出してきました。

例えば、何もない和室にちゃぶ台を置くことで食卓に、お布団を敷くことで寝室へ、たちまち用途を変化させることができます。

しかし、現代の日本人は引き算の美学を忘れがちではないでしょうか。引き算の美意識は、慌ただしい日々の暮らしの中でこそ役立ちます。

自分をさらに高める教養
多くの情報や物があふれる中、自分にとって不要なものを削ぎ落とす。それは同時に、本当に大切で必要なものは何かを見極めることでもあります。

足し算の世界だけで生きるのではなく、時にはあえて引き算をすることで、シンプルな自分本来の姿が浮かび上がってくるのではないでしょうか。