被害者への深刻な心理的影響

この調査では、性加害を受けたのち、被害者は「異性と会うのが怖くなった」「誰のことも信じられなくなった」「夜眠れなくなった」「自分に自信がなくなった」などさまざまな心理的変化を経験していることも示されています。

4人に1人は「生きているのが嫌になった・死にたくなった」と回答していることも見逃せません。

医学的には、性暴力を受けた被害者への心理的影響としてPTSD(心的外傷後ストレス障害)や解離性障害、うつ病などの精神疾患、不安症状、神経症やパニック障害などの神経症全般、強迫性障害、自傷行為などがあります。また、とくに女性では摂食障害(拒食・過食)も見られます。

なかでもPTSDや解離性障害は、性被害後によく見られる症状です*3。

*3 「現実感がない、記憶が飛んでしまう…『解離』の症状とのつきあい方は?」NHK「みんなでプラス」、2023年2月17日
https://www.nhk.or.jp/minplus/0026/topic097.html