ステロイドの副作用
じつは副腎機能不全は、ステロイドの副作用のひとつとして起こることがあるのです。
体の外からステロイドを入れると、副腎が「ホルモンがあるから、もう出さなくていいや」と、副腎ホルモンを出す量を減らしてしまいます。
その状態が続くと、たとえステロイドを入れなくても、副腎にサボりグセがついてしまい、ホルモン分泌量がもとに戻らなくなってしまうのです。
ステロイドはスポーツのドーピングでもよく使われる薬です。ステロイドを使用しているボディビルダーは、心血管疾患の発症や早期死亡のリスクが高い可能性があると報告されています。本当はかなり危険な薬なのです。
ステロイドのメリットとデメリットを押さえて、適切に処方するのなら問題ありません。しかし、ほかの薬の選択肢がある花粉症の治療にまで安易にステロイドを使うようになっていることに、私は警鐘を鳴らします。
いずれにせよ、下表のような不調が出た場合は、更年期症状と早合点せず、一度きちんと受診するようにしましょう。
※本稿は、『最新予防医学でここまでわかった 50歳からの病気にならない最強の食生活』(主婦の友社)の一部を再編集したものです。
『最新予防医学でここまでわかった 50歳からの病気にならない最強の食生活』(著:森勇磨/主婦の友社)
病気になりたくなければ、食べ物と習慣を変えるべき。
分岐点は50歳。ここで変えないと手遅れになりかねない。
つらい更年期の症状を改善し、その後の健康寿命を延ばすために大切な50歳からの食事と習慣について、「食べ物」の選び方と「食べ方」を中心に指南する。