中医学的 雨水の暮らしかた

・心と身体の状態

立春に引き続き、冬の「陰気」が減り、ますます「陽気」が増えていくので「そろそろ活動しなければ!」とエネルギーが湧くのを感じられるでしょう。

『二十四節気の暦使い暮らし - かんぽう歳時記』(著:櫻井大典・土居香桜里/ワニブックス)

一方で、なかなかその変化についていけない焦燥感から、心身ともにソワソワしている人も多いはず……。

春は、肝の季節なので、肝が活発に働きます。活発になるということは、プラスにもマイナスにも振れ幅が大きいということ。

つまり、肝が元気な人は、ウキウキした気持ちが湧いて活動的になれるのですが、裏を返せば、肝に負担がかかり、弱りやすくなるとも言えます。

その結果、肝の不調が悪化しやすくなるのです。

・起こりやすい不調

先述の通り、春は肝の不調が出やすくなります。肝の不調から便秘、ガスが溜まるなど、胃腸トラブルに見舞われる人が多いでしょう。

また、肝は身体中の「筋(すじ)」をコントロールしているので、この時期は、足がつる・肩がこわばるなど、筋の不調を感じる人も多いかもしれません。

血流不良による悪化を招くことがないよう、まだまだ冷えには注意が必要です。

メンタル面では、情緒不安がよく見られる時期です。怒りっぽくなる・イライラ・憂うつ・焦燥感など、自律神経の乱れによる不調が出やすくなりがちです。