中医学的 雨水の旬のもの
・旬の食材1 イカ
イカは、肝の働きを助けて血を補う、春先に最適な食材。しっかり血を補ってくれるので、貧血・月経不順・不正出血などの女性特有のトラブルにも効果的です。
また、メンタルの安定や目のかすみなどにも一役買ってくれます。養生的には、お刺身よりも加熱して食べるほうがいいでしょう。
おすすめの食べ方は「イカ団子」。鶏団子と同じように、片栗粉、卵白、塩と一緒にフードプロセッサーですり身にして固めれば、出来上がりです。
まだ肌寒い日がつづきますので、温かいスープに入れていただくと、身もこころも温まります。
・旬の食材2 春キャベツ
冬キャベツは1〜3月頃が旬で、春キャベツは3〜5月に旬を迎えます。キャベツは、胃腸を元気にして脾を補う、まさに食べる胃腸薬。
キャベツは「補五臓(ほごぞう)」といって、肝・心・脾・肺・腎すべての働きを高め、元気にしてくれる最強食材なんです!
五臓は感情ともつながりますので(五志)、メンタルを安定させ、さらに足腰を強くしてくれる効能もあります。
・旬の食材3 金柑(きんかん)
1〜3月が旬の金柑は、気のめぐりを良くして肝の働きを助けるフルーツです。酸味と甘味があり、消化を助け、痰を解消して咳を鎮めてくれます。
定番の甘露煮のほか、春キャベツと一緒に酢のものにするのもおすすめです。酢の酸味は、気血のめぐりを良くする肝を元気にしてくれます!
※本稿は、『二十四節気の暦使い暮らし - かんぽう歳時記』(ワニブックス)の一部を再編集したものです。
『二十四節気の暦使い暮らし - かんぽう歳時記』(著:櫻井大典・土居香桜里/ワニブックス)
大人気漢方家・櫻井大典先生が、24の季節と五臓(肝・心・脾・肺・腎)に合わせた旬の食材と、毎日の暮らしの養生を教えてくれます。
薬に頼らない、昔ながらの“健康と暮らし”の歳時記。
季節の移ろいや風物詩を美しいオールカラーの絵でも味わえる愛蔵版の1冊です。