雨水(2/19~3/4頃)<『二十四節気の暦使い暮らし - かんぽう歳時記』より>
「二十四節気」とは中国で誕生した旧暦(太陰太陽暦)で、1年を約15日ごとに24等分した季節の名称のこと。この連載ではその二十四節気に沿った過ごし方や備え方、旬の食材を、漢方コンサルタントの櫻井大典さんが紹介します。「二十四節気は不調を防ぎ、日々をより豊かに過ごすための“知恵”の結晶」と語る櫻井さん。今回紹介する季節は「雨水(2/19~3/4頃)」です。

雨水(うすい) 2/19~3/4頃

寒さが少しずつやわらぎ、雪や氷が溶け、大地が潤い始める頃。

ウグイスが鳴き、草木の芽が出始め、春一番が吹くなど、春の足音が間近に感じられることでしょう。

この節気の終わり頃には、桃の節句(ひな祭り)があります。

春の五臓(注)である「肝」をいたわる養生――深呼吸、早寝早起き、日光浴など――を意識して、ゆったりとリラックスして過ごしたい時期です。

(注)中医学の考えで、「五行論」に基づく「肝、心、脾、肺、腎」の5つを「五臓」といいます。いわゆる「五臓六腑」の五臓にあたります。