45歳がキャリアの曲がり角

人生は、一つの組織や仕事に頼るにはいささか長い。会社や役所の「定年」は60歳、65歳かも知れないが、その先が長い。

そして、組織が用意してくれる機会は先細りでつまらないものが多い。

45歳くらいから、高齢期の働き方を見据えた「セカンドキャリア」の準備が必要だ。準備が遅れると、できることの範囲やスケールが小さくなる。

準備として必要なのは、仕事に必要な「能力」と、自分の仕事を買ってくれる「顧客」の2つだ。

いずれも獲得には時間が必要だ。準備は早くから始める方がいい。

※本稿は、『経済評論家の父から息子への手紙:お金と人生と幸せについて』(Gakken)の一部を再編集したものです。


経済評論家の父から息子への手紙:お金と人生と幸せについて』(著:山崎元/Gakken)

金融機関にだまされるな、マーケティングにだまされるな、「おいしい投資話」にだまされるなと、つねに辛口かつユーモラスに語り、人気を博してきた経済評論家・山崎元さん。

彼が、これからを生きる息子へ、そして、すべての読者に向け、自身が長年追究してきた、お金と人生、幸せについて、いちばん大事なことを、渾身の力を込めて書き下ろした最後の一冊です。